オーストラリアで不動産投資物件を所有する際の維持費用を解説【税金や保険料のコストまで】
オーストラリアで不動産投資を考えている方にとって、物件の購入価格だけでなく、維持費用についても十分な理解が必要です。不動産投資は大きなリターンを生む可能性がありますが、それには維持費用を適切に管理することが重要です。この記事では、オーストラリアで不動産投資物件を所有する際に発生する主な維持費用とその内訳について詳しく解説します。
維持費・コストは、固定費用と変動費用に分けられます。最後に維持費の一例も掲載しておりますので、どのくらいの規模の費用が必要か、イメージいただければと思います。
固定費用
1. 住宅ローンの返済 | オーストラリアで不動産を購入する際、現地にお住まいの方は住宅ローンを利用します。住宅ローンの返済額には利息と元金の支払いが含まれます。 利息と元金の返済: 毎月のローン返済額は、選択した金利タイプ(固定金利または変動金利)により異なります。固定金利は一定期間同じ金利が適用されるため予測しやすいですが、変動金利は市場の金利変動により返済額が変わることがあります。 |
2. 賃貸管理費 | 不動産管理会社を利用する場合、賃貸管理費が発生します。 不動産管理会社の手数料: 通常、賃料の5〜10%が手数料としてかかります。この手数料には、物件の管理、入居者対応、賃料回収などのサービスが含まれます。 |
3. 保険料 | 不動産を所有する際には、保険への加入が必要です。 建物保険と家主保険: 建物保険は物件の構造部分をカバーし、家主保険は物件を賃貸する際のリスク(例えば、入居者による損害)をカバーします。年間保険料は物件の価値や所在地により異なります。 |
変動費用
1.メンテナンスと修理費 | 不動産を維持するためには、定期的なメンテナンスと突発的な修理が必要です。 ・一般的なメンテナンス: 庭の手入れ、清掃、エアコンのメンテナンスなど、日常的なメンテナンスが含まれます。 ・修理と改装: 大規模な修理や改装が必要になることもあり、その費用は高額になることがあります。 |
2.市税(Council Rates) | 地方自治体に支払う税金で、物件の価値に基づいて計算されます。 ・地方自治体の税金: 地方自治体によって税率は異なり、年間税金として支払います。 |
3.オーナーズコーポレーション費用(Strata Fees) | アパートやタウンハウスなどの共同住宅では、共用部分の維持管理費が発生します。 ・共同住宅の場合: オーナーズコーポレーション費用は、エレベーターや駐車場、庭園などの共用部分の維持管理に充てられます。 |
4.水道費 | 水道費には固定料金と使用量料金があります。(ただし物件によります) ・固定料金(サービス料金): 通常、オーナーが負担します。これは水道インフラの維持管理にかかる費用です。 ・使用量料金: テナントが負担するのが一般的ですが、物件に個別のメーターが設置されている必要があります。個別のメーターがない場合、使用量料金もオーナーが負担することがあります。 【州別の状況】 ・ニューサウスウェールズ州(NSW): 使用量料金はテナントが支払い、固定料金はオーナーが支払います。 ・ビクトリア州(VIC): 使用量料金はテナントが支払い、固定料金はオーナーが支払います。 ・クイーンズランド州(QLD): 使用量料金はテナントが支払い、固定料金は通常オーナーが支払います。 ・西オーストラリア州(WA): 使用量料金はテナントが支払い、固定料金はオーナーが支払います。 賃貸契約書には、どの料金をテナントが支払い、どの料金をオーナーが負担するかが明記されています。契約書をよく確認し、不明な点があれば不動産エージェントやオーナーに問い合わせることが重要です。 |
5.広告費 | 新しい入居者を募集する際や、リース契約の更新時に発生する費用です。入居者の入れ替わり時には広告費やリース契約の更新手数料が発生します。 |
維持費の一例
具体的な例として、メルボルン市内で物件購入価格が$500,000の物件を所有する場合の年間維持費用を見てみましょう。お家賃は週$550と仮定し、年間家賃は$28,000になります。
- 賃貸管理費: $2,500
- 保険料: $400
- 市税: $1,500
- オーナーズコーポレーション費用: $3,000
- 水道光熱費: $500
- 広告費: $500
これらの費用を合計すると、年間約$8,700の維持費用がかかることになります。こちらの諸経費はテナントからのお家賃からお支払いをし、また確定申告でも計上でき、さらに減価償却費も計上できるので税制上の優遇も受けられます。
まとめ
オーストラリアで不動産投資物件を所有する際の維持費用は多岐にわたります。住宅ローンの返済、賃貸管理費、保険料、市税、メンテナンスと修理費、オーナーズコーポレーション費用、水道費、広告費など、さまざまな費用が発生します。これらの費用をしっかりと把握し、計画的に管理することで、不動産投資の成功に近づくことができます。不明な点があれば、専門家や不動産エージェントに相談することをお勧めします。
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